管理職とは:管理職とはかくあるべき・難しさ・やりがい [マネジメント・人間学]
管理職とは 中間管理職の難しさ・やりがい
管理職とは・・・中間管理職はバランスをとることが非常に難しいポジション。しかし失敗を乗り越え実績を積み重ねれば、大きく成長できるやりがいのある仕事だ。管理職とは組織の中心的存在であり、「業績達成のキーマン」、「部下育成の担い手」として期待は大きい・・・が、現在の中間管理職はプレイングマネジャー。上からはプレイヤーとして予算達成を要求され、下からは管理職として貢献を求められる。これが非常に手厳しい。コミュニケーションが重要だが、毎日飲みにいけるほど体力もお金もない・・・管理職とはせつないもの・・・
【管理職・課長のつらいところ】
・上司からは優秀なプレイヤーとして、実績を要求される。失敗すれば未達の罪を負わされる
・部下からは管理職・マネージャーとして、現場への貢献を求められる。失敗すればその座を奪われる
・会社からは多大な業務負担を要求される。販管費削減のため課長職減員
・家族からは家事の分担を求められる。土日もヘトヘト
・収入よりも支出が多い。部下におごることもできず、妻にプレゼントをすることもできず、息抜きにお金をかけれない
※日本経営協会「日本の中間管理職白書07」によると・・・
【管理職が抱える問題・悩み】
⇒「業務量が過大」(41%)「業務目標のハードルが高い」(21%)「他部署との連携が不調」(20%)
【自分に求められている役割】
⇒「部下・後輩の育成」85.0%、「部門目標の達成」74.2%、「担当部署の活性化」55.1%、「会社目標の達成」51.6%
【上司:部長】
課長が実績を出すことができるか、会社の柱として次のSTEPに昇格することができるかどうかは、部長の存在が非常に大きい。課長クラスであれば部下・家族・会社よりも(勿論重要だが)部長次第だと私は思う。経験上。
【課長・会社をつぶす部長】
・課長よりも自分が大事・・・は多少はしかたないかもしれないが、担当分野での能力・経験が無いため、部下を批判・課長を左遷することでしか会社で生き残ることができない部長。
【課長を救う部長とは】 ケースバイケース 柔軟な対応
①優秀なプレーイングマネジャーが複数いる場合:ベンチャーではまず無いパターンですが、その場合の最大のリスクはそのマネージャ同士の仲たがい。チームワークを崩さないことをまず重視。課長の負担になる業務をフォローするなどの配慮。明確な役割分担。
②優秀なプレーイングマネジャーが1人いる場合:ベンチャーに多いパタン。その人を右腕として重用。マネジャ業務は極力部長が担い、プレイヤーとして活躍できるようフォローすることが良い結果を生むのではないかと思います。本人がマネジャー業務をやりたがっている場合にはよく相談をしたほうが良いと思います。
・キーマンを中心に仕事を組み立てる
・オーナーシップの共有。責任の共有。目標の浸透。明確な目標。
③優秀なプレーイングマネジャーがいない場合:理想を求めると失敗する可能性大。現実的な予算を死守。部下の成長、優秀なマネージャーを採用できるチャンスを待つ。
・「できない人」に、「標準以上」は期待できない
・できることを担当させる。できないことをフォローすることは多大な労力を必要とする
・ひとつずつ、確実に仕事をやらせる。小さな成功。
・できるかどうか、確信がもてるまで確認を続ける
・小規模な企業が大きく発展して行く際には、今まで必要なかった中間管理職の重要性が急に増してくることがある
・PDCAの徹底:こまめなチェック。
・明確な目標を与え、計画を立てさせる。どう進めるかは委任。計画の逸脱をチェック。やりたいことよりやるべきこと。
・長所を認める。成果を出した部下には「上司にいっておくから」と一言
【部下を守る】
・労務管理を含めて、仕事がきちんと出来るように環境づくり
・目標達成が遅い部下が居たら、別室に呼んで一緒に対応を考えてやる。
・部下が何かの相談に来たら、課長は自分の仕事を中断して即、相談に乗ってあげる
・部下からいろいろな報告を受けたり、相談された内容が、すべて筒抜けで上の上司に伝えられちゃうよ、という印象を与えてはいけません。とりあえず私を信頼して伝えてくれたことは、一旦私が処理する、腹にしまっていてくれる、と思われていないとうまくいきません。もちろん、私も必要なことは直ちに上司に伝えます。しかし、場合によっては当面知らないフリをしていて下さい、よろしい、うまくやってくれ、という上司との信頼関係も求められます
是非実現したい管理職としての役割
1.部門目標の達成
2.部下の育成
経営理念、経営方針を元に部門方針を決定
部門の目標設定、計画の立案・推進
部下や社内・社外の利害関係者を巻き込む
折衝・調整
業務統率
コミュニケーションを円滑に
進捗状況把握
リスク管理
指導・助言
業務のプロセスを適時見直し
目標達成
結果検証、改善点、関係者へのフィードバック
中間管理職は他部署を巻き込んでいける人
中間管理職と言われる人は直属上司に報告するだけではありません。必要な情報を関係する部署に過不足なくきっちりと組織内で共有させることの出来る人のことを中間管理職と云います。
きっちりと仕事を取りこぼしせず、他部署も巻き込んでいけるのが中間管理職です。皆さん方の仕事は自分一人で完結するものはないはずです。ちょっとした仕事をしようとすると、必ず他部署との調整や上司を動かすことが必要になります。ブルドーザーのように障害を乗り越えていかないと仕事は進みません。ゴリ押ししてでも仕事をしないのは自分の出来る範囲でしか仕事をしないからです。
「あれはどうなった」と言われるようになったらお終いです。つまり「この前お願いしたあれどうなっている」と聞かれるということは、「あれ」に対する報告がされていないから聞かれるということです。聞かれた瞬間にお尻に火がついていると思って下さい。組織の中で生き残っていく「しつけ」が出来ていなかったということです。そういうことが出来なくても許されていた。そういうことが許されない組織にしないといけません。
三洋堂書店Webより引用:
http://www.sanyodo.co.jp/contents/05syanaiho/410.html
あたりまえだけどなかなかできない 課長のルール (アスカビジネス)
- 作者: 吉江 勝
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2010/01/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
共通テーマ:仕事
コメント 0